転職と派遣の現実



派遣と婚活

わたしは以前、派遣社員の男性と結婚していました。自分自身も派遣社員として働いていて、共働きならば生計を立てられるかと思っていましたが、実際には綱渡りのような生活で、一つが崩れた瞬間に全てがうまくいかなくなり、社会保障の少ない制度の中で働き、一般的に言われる結婚、子育てという人生を歩むのは思いの外難しいものなのだと思い知らされました。

男性の派遣社員を嫌がる気持ちはありませんが、自分が結婚して気付いたのはお互いが派遣社員だった場合の経済的な苦労が多い、ということです。

『婚活市場で派遣社員(特に男性)が敬遠される』とよく言われままた結婚できない女性が、「結婚したい」とぼやきながらも「でも派遣のオトコは嫌」と語る意見によく批判が集中しますが、経験を踏まえるとわたしはその意見に残念ながら賛成せざるを得ません。

もちろん、女性がしっかりした仕事をしている場合は男性の仕事がどんなものであっても結婚や子育ては可能ですが、女性も派遣社員だと本当に経済的に回らなくなってしまいます。

わたしの場合は、夫が契約終了で無職になり、そのあとの仕事探しがうまくいかず破綻してしまいました。それは派遣社員であるということだけが原因ではないのですが、それでもどちらか一方でも正社員など保障の充実した仕事をしていたら、もう少し別の生活が出来たのではないかと後悔しました。

世の男性には少し厳しい意見になりますが、女性の婚活時にはやはり派遣社員ではなく、出来る限り正社員や公務員など継続して長く働ける立場で仕事をしている人と結婚することをおすすめします。

とある新聞社での仕事

もう三十年も前になりますが、北海道の田舎から札幌の専門学校へ進学することになりました。親元が大変な時に家を出たものですから、少しでも金銭面で負担を減らそうと思いアルバイトを探しました。 田舎くさい娘だったので、面接は十数件落ちまして、少し変わっているけどどうかな?と思った所へ面接に行きました。 そこは、建設関係の新聞を発行している小さな新聞社です。

目の悪い社長さんと経理の奥さん。記者は二人のおじさん、新聞制作担当のおじさん、昔はパソコンはあまり普及していないので、名前は忘れましたが銀の細い棒に一文字ずつ書いてある物を探して、文面を作るおばさん。六人ほどの小さな会社でした。 私は一応、「見習い記者」という肩書きで採用されました。なぜ採用されたかはわかりません。私は将来トリマー志望だったのですが…。

仕事の内容は、簡単な写真撮影と校正、新聞を発行する時に折りたたむ仕事です。 いま思えば、のんきな会社でした。玄関にはシェパード犬がいて、会社のすみにはなぜか、ケージに入った子猫と子犬がいました。お子さんがいらっしゃって、それで飼っていると言っていましたが、何も仕事場の横に置かなくてもいいのではないのか?と思いましたが、動物好きな私は幸せでした。

みなさんには大変可愛がってもらい、バレンタインにチョコを配ると、やたらでかいクッキーの缶・普通の可愛いパッケージ・バラの花一輪と、それぞれの個性が光っていました。 結局、専門学校の時間と出勤時間が合わなくなり一年で、辞めることになりました。

その時の社長の一言「学校辞めればいいじゃない」です。 このアルバイト体験は、人見知りの田舎者の私にとって社会に出る良い体験になりました。良い人たちに出会えてよかったです。